🪨 軟弱地盤・硬い地盤とは?地盤の強さの調べ方

最終更新: 2026年7月

同じ大きさの地震でも、住んでいる場所の「地盤」によって揺れの大きさは何倍も変わります。軟弱地盤と硬い地盤の違い、揺れが増幅される仕組み、地盤の強さを表す指標(N値・地盤増幅率)と、無料で地盤の強さを調べる方法をわかりやすく解説します。

目次
  1. 軟弱地盤・硬い地盤とは
  2. なぜ地盤で揺れが変わるのか(地盤増幅)
  3. 地盤の強さを表す指標
  4. 無料で地盤の強さを調べる方法
  5. 軟弱地盤に住んでいる場合の対策

🪨軟弱地盤・硬い地盤とは

「地盤」とは建物を支える地面の土や岩のことです。地盤は硬さによって大きく軟弱地盤硬い地盤(良好な地盤)に分けられます。地震の揺れやすさ・液状化のしやすさは、この地盤の強さに大きく左右されます。

硬い地盤(良好)
岩盤・洪積台地・丘陵地
締まった砂れきや岩でできており、地震波の増幅が小さい。液状化リスクも低い。台地・丘陵・山地に多い。地名の目安:〇〇台・〇〇丘・〇〇ヶ丘・〇〇山など。
軟弱地盤(リスク高)
沖積低地・埋立地・旧河道
水分を多く含んだ柔らかい粘土や砂でできており、揺れが増幅されやすい。液状化リスクも高い。低地・川沿い・海岸沿いに多い。地名の目安:〇〇沼・〇〇川・〇〇浜・〇〇田・〇〇谷など。

軟弱地盤は「柔らかくて水を多く含む土」でできているため、地震の揺れを吸収するどころか逆に増幅させてしまいます。硬い地盤は揺れを地表にそのまま伝えるため、増幅が小さく被害も抑えられる傾向があります。

なぜ地盤で揺れが変わるのか(地盤増幅)

地震波は震源から硬い岩盤の中を伝わってきますが、地表付近の柔らかい地盤に入ると速度が遅くなり、そのぶんエネルギーが凝縮されて揺れの振幅が大きくなります。この現象を「地盤増幅」といいます。

軟弱地盤では、硬い岩盤の地域に比べて揺れが2〜10倍に増幅されることがあります。同じマグニチュードの地震でも、住んでいる地盤によって体感する震度が1〜2階級変わることも珍しくありません。

阪神淡路大震災での事例:1995年の阪神淡路大震災では、震源から同じ距離にあっても、沖積平野部(軟弱地盤)と岩盤の上では被害の程度が大きく異なりました。神戸市内でも地盤の違いによって「建物が倒壊した地区」と「ほぼ無傷の地区」がはっきり分かれていました。

また軟弱地盤は揺れが「長くゆっくり」続く傾向があり、高層ビルを大きく揺らす長周期地震動とも関係します。

📏地盤の強さを表す指標

地盤の強さは、次のような数値で客観的に評価されます。専門用語ですが、意味を知っておくと自宅の地盤情報を読み解くのに役立ちます。

指標意味目安
N値地盤の硬さを表す代表的な値。ボーリング調査でおもりを打ち込んだ回数。大きいほど硬い。N値0〜5は軟弱、20以上で良好、50以上で非常に硬い。
地盤増幅率地震波が地表でどれだけ増幅されるかを示す値。1.6以上は揺れやすい軟弱地盤の目安。J-SHISで確認できる。
地耐力(許容支持力)地盤が建物を支えられる力。単位はkN/m²。20kN/m²未満は軟弱で地盤改良が必要になることが多い。
表層地盤のS波速度(AVS30)地表から深さ30mまでの地盤の硬さを速度で表した値。速いほど硬い。400m/s以上で良好、200m/s以下で軟弱の目安。
ポイント:これらの指標は「新築時の地盤調査報告書」や公的機関のWebサービスで確認できます。数値そのものを覚える必要はなく、「増幅率が高い=揺れやすい」「N値が小さい=柔らかい」という関係だけ押さえておけば十分です。

🔎無料で地盤の強さを調べる方法

専門業者に依頼しなくても、次の無料ツールで自宅周辺の地盤の強さの目安を調べられます。

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① J-SHIS(地震ハザードステーション)
防災科学技術研究所が運営する無料Webサービス。地盤の増幅率・表層地盤のゆれやすさ・液状化危険度を地図上で確認できます。住所を入力するだけで、自分の地域の地盤の強さが一目でわかります。最も包括的です。
j-shis.bosai.go.jp
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② 国土地理院「地理院地図」地形分類
「土地条件図」「地形分類」を表示すると、自分の土地が「自然堤防」「旧河道」「後背湿地」「埋立地」など何にあたるかがわかります。地形から地盤の硬軟の傾向を読み取れます。
maps.gsi.go.jp
🏙
③ 自治体のハザードマップ
多くの市区町村が「揺れやすさマップ」「液状化ハザードマップ」を公開しています。「ハザードマップポータルサイト(国土交通省)」からまとめて閲覧でき、地盤の揺れやすさを色分けで確認できます。
disaportal.gsi.go.jp
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④ 地盤調査報告書(N値・地耐力)
新築・購入時に行った地盤調査(スウェーデン式サウンディング試験など)の報告書があれば、N値や地耐力から地盤の強さが正確にわかります。不動産業者・建設会社に問い合わせると入手できることがあります。
不動産業者・建設会社に問い合わせ

より詳しい調べ方の手順は 自分の家の地盤を調べる方法 でも解説しています。あわせてご覧ください。

🛡軟弱地盤に住んでいる場合の対策

地盤が軟弱でも、すぐに引越しが必要というわけではありません。リスクを正しく把握したうえで、できる対策を積み重ねることが大切です。

新築・建替えの場合

既存の建物の場合

液状化にも注意:軟弱地盤の多くは液状化リスクも高い傾向があります。埋立地・旧河道・砂丘の後背低地などに住んでいる場合は、J-SHISや自治体の液状化マップも必ず確認しておきましょう。

📚 情報の出典・更新情報

本ページの地震・防災情報は、以下の公的機関・提供元の公開データをもとに作成しています。

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