液状化現象とは?危険な地域の調べ方・地図・対策
最終更新: 2026年5月
液状化現象の仕組みから、危険地域の調べ方・ハザードマップの見方・家を守るための対策まで解説します。埋立地・低地・砂地盤にお住まいの方は必ずご確認ください。
🌊 液状化現象とは?
液状化現象とは、地震の強い揺れによって砂地盤が一時的に液体のように振る舞う現象です。通常、砂粒同士の間には水が充填されていますが、地震の振動によって砂粒同士の結合が崩れ、地下水圧が急激に上昇することで地盤が流動化します。
揺れが収まると砂粒が再び沈降し、地表に水や砂が噴き出します。この「砂の噴出(噴砂)」は液状化の典型的なサインです。
数分
液状化の持続時間
揺れが続く間〜収まった後しばらく継続
M6以上
液状化が発生しやすい規模
震度5強〜6以上で顕著に発生
約3万棟
東日本大震災での液状化被害
千葉・茨城・埼玉などで多発
⚠️ 液状化しやすい地域
すべての地盤で液状化が起きるわけではありません。以下の条件が重なる地域が特に危険です。
| 危険度 |
地盤の種類 |
代表的な地域・地名の特徴 |
| 高 |
埋立地・干拓地 |
「新田」「浜」「洲」「干」が地名に含まれる地域。東京湾岸・大阪湾岸など |
| 高 |
旧河道・河川沿い低地 |
地名に「川」「沢」「谷」「洲」が含まれる地域 |
| 中 |
砂丘・砂州 |
海岸沿いの砂地盤。鳥取砂丘周辺など |
| 低 |
岩盤・台地・洪積層 |
地名に「台」「丘」「山」「岡」が含まれる地域 |
地名は地盤のヒント:「浦安(浦:入江)」「江東(江:川)」「埋立地」など、地名に水に関連する漢字が使われる地域は過去に水域だった可能性が高く、液状化リスクが高い傾向があります。
🏠 液状化が起きると何が起こる?
建物への被害
- 建物の不同沈下(一方向に傾く)
- 基礎の損傷・建物全体の傾斜
- ブロック塀・擁壁の倒壊
ライフライン・インフラへの被害
- 地中の水道管・ガス管・下水管の浮き上がり・破損
- 道路の陥没・舗装の隆起
- マンホールの浮き上がり
過去の主な液状化被害
| 地震 | 主な液状化被害地域 | 被害概要 |
| 東日本大震災(2011) | 千葉県浦安市・習志野市、茨城県 | 約3万棟の住宅被害。浦安市の約80%が液状化 |
| 阪神・淡路大震災(1995) | 神戸市・西宮市・芦屋市の沿岸部 | 埋立地・低地で広域に液状化発生 |
| 能登半島地震(2024) | 石川県内灘町など | 砂丘地帯で大規模液状化。住宅傾斜が多発 |
| 新潟地震(1964) | 新潟市 | 日本で初めて液状化被害が広く知られた地震 |
🗺 危険地域の調べ方・地図
自宅の液状化リスクは以下の方法で調べられます。
① 国土交通省 ハザードマップポータルサイト
住所や地名を入力するだけで、全国の液状化危険度マップを確認できます。「液状化の危険度」レイヤーをオンにして確認してください。
② 都道府県・市区町村のハザードマップ
各自治体が独自に公開している液状化危険度マップがあります。お住まいの市区町村の公式サイトで「液状化」または「ハザードマップ」で検索してください。
③ 地盤調査データベース
地盤ネット(民間サービス)では、住所を入力すると地盤の強さの目安を確認できます。
地名で判断する簡易チェック:「浦・浜・洲・沖・島・干・新田・川・沢・谷・江・低・原」などの漢字が地名に入っている地域は液状化リスクが高い可能性があります。地名の由来を調べることも有効です。
🔧 液状化対策
新築時の対策
- 地盤改良:柱状改良・鋼管杭・表層混合処理などで地盤を強化
- べた基礎の採用:建物荷重を広い面積で分散
- 地盤調査の実施:スウェーデン式サウンディング試験などで地盤の硬さを確認
既存住宅の対策
- 地盤改良の後施工(コスト大だが最も有効)
- 建物周辺の地盤補強
- 地震保険への加入(液状化による損害は地震保険の補償対象)
地震保険は必須:液状化による建物の損害は火災保険では補償されません。地震保険に加入することで、液状化による住宅の損壊・半壊に対して保険金が支払われます。
❓ よくある質問
液状化しやすい地域はどこですか?
埋立地・干拓地・河川沿いの低地・旧河道・砂丘など、砂や砂利の多い緩い地盤が液状化しやすい地域です。国土交通省のハザードマップポータルサイトで地域ごとの液状化危険度を確認できます。
液状化が起きると家はどうなる?
地盤が液体のように流動し、建物が傾く・沈下する・地中の配管が浮き上がるなどの被害が発生します。東日本大震災(2011年)では千葉県浦安市などで約3万棟の住宅が被害を受けました。
液状化から家を守る対策はありますか?
個人でできる対策は限られますが、地盤改良工事(小口径鋼管杭・表層混合処理など)が有効です。新築時は液状化リスクの低い地盤を選ぶか、地盤改良を施工業者に依頼してください。地震保険への加入も重要です。
自分の家が液状化危険地域かどうかの調べ方は?
国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」(disaportal.gsi.go.jp)または各都道府県・市区町村が公開している液状化危険度マップで確認できます。地名に「浜・新田・洲・干・島・川」などが含まれる地域は要注意です。