⚠️ 南海トラフ地震臨時情報とは?
「巨大地震注意・警戒」の違いと取るべき行動

最終更新: 2026年6月

南海トラフ沿いで異常な現象が観測されたとき、気象庁が「次の巨大地震の可能性が普段より高まっているか」を評価して出すのが臨時情報です。区分・期間・取るべき行動を、避難が必要なケースまでわかりやすく整理します。

結論:臨時情報は「予知」ではなく「確率が普段より高まった可能性がある」という注意喚起です。「巨大地震注意」では避難は不要・1週間程度すぐ逃げられる備えを再確認「巨大地震警戒」では一部地域で1週間程度の事前避難が呼びかけられます。自分の地域が対象かは必ず自治体の発表で確認してください。
目次
  1. 臨時情報とは何か
  2. 4つの区分と意味
  3. 「注意」と「警戒」の違い
  4. 出たら取るべき行動
  5. いつまで気をつける?
  6. 2024年の初発表について

📖南海トラフ地震臨時情報とは何か

南海トラフ地震臨時情報は、駿河湾から日向灘沖にかけての「南海トラフ」沿いで、ふだんと異なる地震や地殻の動きが観測されたときに、気象庁が発表する情報です。2019年に運用が始まりました。

大切なのは、これが「いつ・どこで地震が起きるかを当てる予知ではない」という点です。あくまで「次の巨大地震が発生する可能性が、平常時と比べて相対的に高まっているかどうか」を評価して知らせるものです。確率が高まっても、必ず地震が起きるわけではありません。

なぜ南海トラフだけ特別なのか:南海トラフでは、片側で大地震が起きた後に時間差でもう片側でも巨大地震が起きた歴史(1854年の安政地震、1944・1946年の昭和の地震など)があります。このため「半割れ」など連動の兆候を監視し、事前に注意を呼びかける仕組みが作られました。

🔢4つの区分と意味

区分発表される状況呼びかけ
調査中南海トラフ沿いでM6.8程度以上の地震、または通常と異なる地殻変動などを観測。評価を開始した段階。続報に注意。慌てず情報を待つ。
巨大地震注意M7.0以上8.0未満の地震など、一定の条件に該当した場合。避難は不要。1週間程度、備えを再確認し、すぐ避難できる態勢に。
巨大地震警戒M8.0以上の地震が発生した場合(「半割れ」ケース)。津波避難が間に合わない地域などで1週間の事前避難を呼びかけ。
調査終了調査の結果、巨大地震の可能性が高まったと評価されなかった場合。特別な防災対応は終了。日頃の備えは継続。

まず「調査中」が出て、評価が終わると「巨大地震注意」「巨大地震警戒」「調査終了」のいずれかが発表される、という流れです。

🔍「巨大地震注意」と「巨大地震警戒」の違い

🟡 巨大地震注意

南海トラフ想定震源域でM7.0以上の地震が起きた場合などに発表されます。事前避難は呼びかけられませんが、巨大地震の発生可能性が普段より高い状態です。1週間程度は、家具の固定・非常用品・避難経路の確認を行い、寝るときも靴や持ち出し袋をそばに置くなど「すぐ逃げられる」準備をします。

🔴 巨大地震警戒

想定震源域でM8.0以上の地震が起きた「半割れ」ケースで発表されます。残りの領域でも続けて巨大地震・津波が起きる可能性が相対的に高いため、津波の到達が早く避難が間に合わない地域の住民や、要配慮者などには1週間程度の事前避難が呼びかけられます。対象地域は自治体があらかじめ決めています。

ポイント:「警戒」でも全員が避難するわけではありません。自分の住む地域・建物が事前避難の対象かどうかは、自治体の発表やハザードマップで事前に確認しておきましょう。

臨時情報が出たら取るべき行動

普段どおりの生活はしてよい:「注意」では仕事・学校・外出を止める必要はありません。過度に恐れず、ただし「いつ揺れても逃げられる」状態を1週間意識する、というのが基本姿勢です。

いつまで気をつければいい?

注意・警戒の呼びかけ期間の目安は発表から1週間程度です。事前避難を行った地域でも、1週間が経過すると通常の生活に戻る方向で見直されます。

ただし、1週間で危険がなくなるわけではありません。統計的に「直後ほど確率が高い」ため期間が区切られているだけで、その後も南海トラフ地震への日常的な備えは続ける必要があります。

🗓2024年の初発表について

2024年8月、日向灘でM7.1の地震が発生し、制度の運用開始後はじめて「巨大地震注意」が発表されました。このとき事前避難の呼びかけ(警戒レベル)はありませんでしたが、全国的に防災用品が品薄になるなど社会的な関心が高まりました。約1週間後に呼びかけは終了しています。

この経験から、「臨時情報=即避難」ではないこと、そして日頃から備えておけば臨時情報が出ても慌てずに済むことが、あらためて確認されました。

関連:南海トラフ地震そのものの被害想定・対象地域については 南海トラフ巨大地震の解説ページ もあわせてご覧ください。