南海トラフ沿いで発生したM8.0の巨大地震。大規模な津波が高知・三重・和歌山などを襲い、死者1,432名を出した。南海トラフ地震の直近の実例として防災上の重要な参照事例。
1946年12月21日午前4時19分、紀伊半島南東沖の深さ約24kmを震源とするM8.0の巨大地震が発生した。高知・三重・和歌山・徳島・愛媛など西日本の広い範囲で強い揺れが観測された。
地震発生後まもなく大規模な津波が発生し、太平洋岸の沿岸集落を次々と襲った。早朝の発生だったため多くの住民が就寝中であり、逃げ遅れた人も多かった。
地盤の隆起・沈降も各地で確認された。高知市の一部では地盤が沈下し、低地が浸水したまま長期にわたって使用不能となった地区もあった。
2年前の東南海地震(1944年)に続く南海トラフの連動地震であり、当時の日本の復興期に重なって甚大な社会的影響を与えた。
フィリピン海プレートが南海トラフ沿いで沈み込むことで発生するプレート境界型地震。南海トラフでは数十年〜百数十年周期で巨大地震が繰り返し発生しており、昭和南海地震もその一つ。
東南海地震(1944年)→昭和南海地震(1946年)の2年での連動は、南海トラフ地震の「東側と西側が時間差で割れる」パターンを示す代表例として研究されている。
昭和南海地震は現在の「南海トラフ巨大地震」想定の基礎となっており、次の南海トラフ地震の被害予測においても直接参照される重要な事例。M8〜9クラスの地震が将来繰り返されることを前提に、沿岸部の避難計画・防潮堤整備が進められている。