M8.0の巨大地震。苫小牧市の石油タンクが液状化の影響で火災を起こし約44時間燃え続けた。津波も発生し、根室・釧路などの太平洋沿岸に到達した。
2003年9月26日午前4時50分、北海道十勝沖の深さ約45kmを震源とするM8.0の巨大地震が発生した。根室市・釧路市・帯広市などで震度6弱を観測し、北海道の広い範囲で強い揺れが続いた。
地震発生後まもなく津波が発生し、大津波警報が発令された。津波は北海道の太平洋沿岸に到達し、最大波高は根室市花咲で約4mを記録した。
苫小牧の石油タンク火災は「スロッシング(液面揺動)」現象によるものとされ、遠距離でも大型タンクが長周期地震動に共振して被害が起きることを示した事例として重要視されている。
帯広市では液状化現象が発生し、道路の亀裂や段差が各所で確認された。農業被害も大きく、十勝地方のビートやじゃがいもなどに甚大な影響が出た。
太平洋プレートが千島海溝・日本海溝沿いで沈み込むプレート境界型地震。十勝沖では1952年にもM8.2の大地震(十勝沖地震)が発生しており、繰り返し発生する地震活動域として知られる。
長周期地震動(ゆっくり大きく揺れる成分)が遠方まで伝わりやすい特性があり、苫小牧・苫小牧港などの平野・埋立地で液状化・タンク被害が集中した。
長周期地震動による石油タンクの「スロッシング火災」が社会問題となり、コンビナート防災・タンク耐震設計の見直しにつながった。また離島・沿岸部への津波警報の周知強化が図られた。