M7.7の地震に伴い大規模な津波が発生し、秋田・青森・北海道の日本海沿岸に大きな被害。遠足中の小学生が津波に巻き込まれた悲劇も起き、「津波防災教育」の重要性を社会に訴えた。死者104名。
1983年5月26日午前11時59分、秋田県西方沖(日本海)の深さ約14kmを震源とするM7.7の地震が発生した。震源が日本海にあったため、地震発生から約7〜10分後という短時間で津波が沿岸に到達した。
大津波警報が発令される前に最初の波が到達した地域もあり、逃げる間もなく波に飲み込まれた人が多かった。
秋田県能代市の浜辺では遠足中の小学生13名が津波に巻き込まれて死亡した。揺れが小さく「まさか津波が来るとは」という意識が逃げ遅れを招いたとされ、この悲劇は「津波防災教育」の必要性を広く訴えるきっかけとなった。
朝鮮半島・ソ連沿海州など日本海対岸でも津波が観測された。
日本海東縁部の活断層帯(日本海東縁変動帯)が活動したとされるプレート内地震。日本海側では太平洋側に比べて大地震の頻度が低く、住民の津波に対する意識が低かったことが被害拡大の一因とされた。
地震の揺れが比較的小さかったにもかかわらず大津波が発生したことで、「揺れが小さくても津波が来る」ことへの認識を高める契機となった。
この地震を契機に日本海沿岸での津波防災への取り組みが本格化した。学校での津波避難訓練の重要性が再認識され、「地震を感じたらすぐに高台へ逃げる」という意識啓発が全国的に進んだ。
1993年の北海道南西沖地震(津波死者202名)でも同様の教訓が繰り返されており、日本海側の津波対策は現在も重要課題となっている。