「東海地震」は長年にわたり日本の防災政策の中心にありましたが、2019年に制度が大きく変わりました。現在の東海地震の位置づけ・最新の被害想定・静岡県への影響・今すぐできる備えを詳しく解説します。
東海地震とは、駿河湾を震源とするフィリピン海プレートと陸プレートの境界で発生する大規模なプレート境界型地震です。南海トラフ地震の東端部(駿河トラフ)に相当し、過去には宝永地震(1707年)・安政東海地震(1854年)などとして繰り返し発生してきました。
最後の大地震から約170年が経過しており、ひずみが蓄積しているとされます。想定されるマグニチュードはM8クラスで、南海トラフ全体が連動した場合はM9クラスの超巨大地震となります。
現在、「東海地震」は独立した地震としてではなく、「南海トラフ地震」の一部(東側エリア)として評価されています。南海トラフは「東海」「東南海」「南海」の3つのエリアが連動する可能性があり、それぞれ単独発生・2つ連動・3つすべて連動など複数のシナリオが想定されています。
最も被害が大きくなるのは3エリアが同時に発生する「全域連動型」で、M9.1が想定されています。過去の1707年宝永地震はこのパターンで発生したとされています。
南海トラフ地震(最大クラス、東海〜九州が全域連動)における被害想定は以下のとおりです。
| 項目 | 最大被害想定 |
|---|---|
| 死者数 | 約32万人(最悪シナリオ) |
| 建物全壊・焼失棟数 | 約238万棟 |
| 避難者数(ピーク) | 約950万人 |
| 経済的損失 | 約220兆円 |
| 特に被害が大きい地域 | 静岡・愛知・三重・和歌山・高知・宮崎 |
静岡県では最大で震度7の揺れが想定されており、さらに高さ最大33mの津波が沿岸部を直撃する可能性があります。沿岸部の住民は数分で津波が到達するため、揺れを感じたら即座に高台へ避難することが命綱となります。
静岡県は東海地震の「最前線」に位置します。駿河湾沿岸では震源が最も近く、津波の到達時間は数分程度です。焼津・由比・静岡市清水区・沼津市・熱海市など沿岸部は特に注意が必要です。