📊 震度とマグニチュードはどう違う?
初心者向け解説

最終更新: 2025年4月

地震のニュースでよく登場する「震度」と「マグニチュード」。どちらも地震の大きさを表すように見えますが、実はまったく異なる概念です。この記事では、それぞれの意味・違い・日常での使い方をわかりやすく解説します。

目次
  1. まず結論:2つはまったく別の概念
  2. 震度とは何か
  3. マグニチュードとは何か
  4. 震度とマグニチュードの比較表
  5. 同じ地震でも震度が場所によって違う理由
  6. ニュース報道の読み方
  7. まとめ・覚え方

まず結論:2つはまったく別の概念

地震報道では「マグニチュード6.5、最大震度5強」のような表現がよく使われます。多くの人がこれらを「地震の強さを表すもの」として同じように理解していますが、実際には全く別のものです。

マグニチュード(M)は地震そのものが持つエネルギーの大きさ。震源で1つしかない値です。

震度は各観測地点での揺れの強さ。同じ地震でも場所によって異なります。

シンプルに言うと:マグニチュードは「地震の力」、震度は「その場所での揺れ」。花火と同じで、爆発の大きさ(M)は1つでも、どこで見るかによって音の大きさ(震度)は変わります。

📳震度とは何か

震度は、ある地点での「揺れの強さ」を数値で表したものです。日本では気象庁が独自の震度階級(0〜7、5と6は弱・強に分かれる)を使用しています。全国約4,400か所に設置された震度計が自動計測します。

重要なのは、震度はその場所ごとに異なるという点です。同じ地震でも、震源に近い地域では震度6強、遠い地域では震度2ということが普通に起こります。

震度人の感覚建物への影響
0人は揺れを感じないなし
1屋内で静止中の一部が感じるなし
2屋内の多くが感じる電灯が揺れる
3ほとんどの人が感じる食器が音を立てる
4恐怖感。物につかまりたい不安定な置物が倒れる
5弱多くが恐怖を感じる固定していない家具が移動
5強非常に恐怖。動くのが困難固定していない家具が倒れることも
6弱立っていられない壁にひびが入る
6強立てない。這わないと動けない壁・柱が破損
7揺れで飛ばされる建物の倒壊多発
注意:震度5弱以上で緊急地震速報が一般向けに発表されます。震度7は2016年熊本地震や2011年東日本大震災で記録された最高レベルです。

📏マグニチュードとは何か

マグニチュード(M)は地震が放出したエネルギーの総量を対数スケールで表した値です。1935年にアメリカの地震学者チャールズ・リヒターが考案しました。

対数スケールであるため、マグニチュードが1増えると地震のエネルギーは約32倍になります。2増えると約1000倍です。

M3
小さな地震
震源付近の人が気づく程度。ほぼ被害なし。
M5
中規模地震
建物に軽微な損傷が出始める規模。
M7
大地震
広域に甚大な被害。津波発生の危険あり。
M9
超巨大地震
東日本大震災(M9.0)級。数百年に一度。

マグニチュードは地震ごとに1つの値しかありません。M6.5の地震であれば、日本中どこで観測しても「M6.5」です。ただし、世界各国の気象機関が異なる計算方法を使う場合があるため、日本の気象庁マグニチュード(Mj)とアメリカ地質調査所(USGS)のモーメントマグニチュード(Mw)で数値がわずかに異なることがあります。

⚖️震度とマグニチュードの比較表

項目震度マグニチュード
表すもの各地点での揺れの強さ地震のエネルギーの大きさ
値の数観測地点ごとに異なる(多数)1つの地震に1つの値
スケール0〜7(日本独自)数値に上限なし(理論上)
決まり方震源距離・地盤・深さで変わる断層の大きさ・すべり量で決まる
ニュース例「最大震度6強を観測」「マグニチュード7.3」

🗾同じ地震でも震度が場所によって違う理由

同じM6の地震でも、ある地点では震度6強、別の地点では震度2になることがあります。これには主に3つの要因があります。

① 震源からの距離

震源から遠ければ遠いほど、地震波のエネルギーは減衰し揺れは小さくなります。震源の真上にある地表の点を「震央」と呼び、震央に近いほど揺れは大きくなる傾向があります。

② 震源の深さ

震源が浅い(10km以浅)地震は「直下型」に近く、狭い範囲に強い揺れをもたらします。震源が深い(100km以深)地震は広い範囲に弱い揺れが伝わります。たとえば、深さ5kmのM5地震は、深さ100kmのM6地震より局所的に大きな揺れをもたらすこともあります。

③ 地盤の硬さ(地盤増幅)

柔らかい(軟弱な)地盤は地震波を増幅させます。東京の低地部・大阪の沖積平野・埋立地などは軟弱地盤が多く、同じ地震でも硬い岩盤の地域より大きく揺れます。これを「地盤増幅効果」と呼びます。

例:2011年東日本大震災(M9.0)では、震源から700km以上離れた大阪でも震度3を観測しました。一方、震源近くの宮城・岩手では震度7を記録。同じ地震でも距離によってこれほど違います。

📺ニュース報道の読み方

地震速報では「〇〇地震 マグニチュード〇〇 最大震度〇〇」という形で報道されます。それぞれの意味を正確に読み取りましょう。

「マグニチュードが大きい=自分の地域が大きく揺れる」という誤解が多いですが、震源からの距離・深さ・地盤次第で自分の地域の揺れはまったく異なります。マグニチュードだけでなく「どこを震源とする地震か」も同時に確認することが大切です。

まとめ・覚え方

震度とマグニチュードの違いを一言で覚えるなら:

「マグニチュード=地震の体力、震度=その場所への影響」

強い体力(大きなM)の地震でも、遠くにいれば影響(震度)は小さい。震源のすぐそばなら小さなMの地震でも大きく揺れる。

地震のニュースを見るたびにこの2つの概念を意識すると、報道内容の理解が深まり、自分の地域へのリスク判断もより正確になります。