🗺 糸魚川-静岡構造線断層帯
フォッサマグナを走る活断層の危険度
最終更新: 2025年1月
糸魚川-静岡構造線断層帯は日本列島を東西に分ける地質境界「フォッサマグナ」の西縁に位置する活断層帯です。新潟県糸魚川市から静岡県静岡市まで約150kmにわたり、政府がSランクに指定した最高危険度の断層帯です。
🔍断層帯の概要とフォッサマグナ
糸魚川-静岡構造線断層帯(いといがわ-しずおかこうぞうせんだんそうたい)は、日本列島を東北日本と西南日本に分ける重要な地質境界「フォッサマグナ」の西縁を形成する活断層帯です。
フォッサマグナ(Fossa Magna、大きな溝)とは、新潟県から静岡県にかけて南北に走る地溝帯で、地層の種類が大きく異なる境界線です。その西縁にあたる糸魚川-静岡構造線沿いでは、断層活動が活発に繰り返されてきました。
Sランク指定:地震調査研究推進本部は糸魚川-静岡構造線断層帯の北部・中部・南部の各区間を評価しており、特に北部は30年以内の地震発生確率が高く「Sランク」に指定されています。
📍位置と通過する地域
糸魚川-静岡構造線断層帯は大きく北部・中部・南部の3区間に分けられています。
北部(新潟県糸魚川市〜長野県松本市)
📍 新潟県・長野県北部⚠️ Sランク
姫川沿いを南下し、大町市・松本市方面へ続く区間。北アルプスの東縁を形成しており、長野県内への影響が大きい。
中部(長野県松本市〜山梨県甲府市)
📍 長野県中部・山梨県⚠️ Aランク
松本盆地・諏訪湖周辺を通過し、山梨県方面に続く区間。諏訪盆地は過去にも地震被害を受けており、リスクが高い地域。
南部(山梨県甲府市〜静岡県静岡市)
📍 山梨県・静岡県⚠️ Aランク
富士川沿いを南下し、静岡市に至る区間。富士山周辺の複雑な地質と重なり、影響範囲が広い。
⚠️地震リスクと発生確率
地震調査研究推進本部の評価では、北部区間で30年以内に地震が発生する確率が特に高いとされています。過去の活動履歴から、平均活動間隔は数千年と推定されていますが、最後の活動から相当時間が経過していることから、今後の活動が懸念されています。
- 北部区間の最大M:7.7程度
- 中部区間の最大M:7.4程度
- 南部区間の最大M:7.3程度
- 断層運動の種類:東側隆起の逆断層(一部横ずれを伴う)
松本盆地の地震との関係:2011年6月に発生した松本地震(M5.4)は、糸魚川-静岡構造線の支線断層が活動したと考えられています。この断層帯周辺は常に注意が必要です。
🏚沿線地域への影響
長野県(松本・大町・諏訪)
松本盆地・諏訪盆地は軟弱な地盤が分布しており、断層活動が起きた場合に揺れが増幅されやすい環境です。松本市・諏訪市周辺では震度6強以上の揺れが予想され、建物倒壊・ライフライン被害が広域に及ぶ可能性があります。
山梨県(甲府・富士吉田)
甲府盆地も沖積低地が広がり、液状化リスクも指摘されています。山梨県の被害想定では、糸魚川-静岡構造線の地震で甲府市周辺に震度6弱〜6強の揺れが予想されています。
新潟県(糸魚川・上越)
断層帯の北端に当たる糸魚川市では断層の変位(地面のずれ)が直接生じる可能性があります。2016年に糸魚川市で発生した大規模火災(地震ではなく強風による)の記憶からも、地域の防災力強化が求められています。
🛡備え方
- 国土地理院「地震ハザードステーション(J-SHIS)」で自宅周辺の揺れやすさを確認する
- 山間部・渓谷沿いに住む場合は土砂災害のリスクも合わせて確認する
- 旧耐震基準(1981年以前)の建物に住む場合は耐震診断を受ける
- 断水に備え、飲料水を3日〜1週間分備蓄する
- 長野・山梨・新潟の山岳地帯では道路寸断も想定し、孤立への備えも大切